2016.01.22

フィンランドでは、2007年から現在まで、絶滅危惧種であるハイイロオオカミに対する狩猟行為を禁止してきました。

フィンランドでは、2007年から現在まで、絶滅危惧種であるハイイロオオカミに対する狩猟行為を禁止してきました。
しかし元来、ペットや家畜を殺す害獣として嫌われ者の立場にあったため、禁止されて以降もなお、違法にハイイロオオカミを駆除する事例が相次いでいました。
絶滅危惧種保護の立場からすれば認められない行為だとしても、ハイイロオオカミの生息域内で暮らす人々にとっては、生活に直結した切実な問題です。今後、もしかしたらペットや家畜だけでなく、人間へ牙が向けられるかもしれないという脅威もあります。
決して趣味としての狩猟行為ではなく、国もさすがに人々の立場を慮らないわけにはいきませんでした。そして、合法的にハイイロオオカミの「間引き」を許可する新政策を、2015年に実施しました。
ところが今年1月、欧州委員会の訴えによって、およそ400頭のハイイロオオカミを270頭に減らす新政策は、EU法違反との判決を下され、廃止となりました。
共存が難しいほどに増えすぎてしまったハイイロオオカミ。保護によって生息数を回復させた喜ばしい現状は、実際に彼らの様子を目の当たりにしている人々にしか、理解出来ないことなのかもしれません。
動物愛護の精神が世界的に高まりつつある昨今ですが、動物の保護だけを目的とし、人間側の事情をないがしろにすることは、共存とは言えません。
アメリカでは、2011年、ハイイロオオカミが絶滅危惧種リストから正式に除外されたそうです。フィンランドでも、ハイイロオオカミと人々との仲を取り持てる政策が、はやく認められることを願います。

時事ネタ SC

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